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猪股ヨウスケによる『Goodbye, bright city』全曲解説

とうとう我々5年ぶりの新作が発売されました。あっという間だなとは思わないけど、バンドの為には必要な時間であったのかなと思う。タイトルの、Goodbye,bright city はもう本当にそのまま、オーバーグラウンドからさようなら、という感じで付けた。今回のレコーディングはアジカンのリハーサルスタジオである、107スタジオでほとんど録った。だからアジカンの機材を使いまくってます。まずは一曲目。

「そんな朝」6/6up

三拍子の曲なんだけどドラムはエイトビート、という、端的に言ってしまうとそれをやりたいが為の曲です。オレたちの曲の感じの中では新しい感じありますね、この感じ。感じ三回言った。左のギターはいつものオレのフェンダーアメリカンスタンダードテレキャスターで右のギターはキタケン先輩のエクスプローラーです。アンプは両方ともフェンダーのスーパーソニックというアンプで鳴らしております。機材の話すると永久にできてしまうし、わかる人にしかわからないのでそれはまたの機会にします。この曲は歌詞も曲もアレンジも結構前からできていて、辞めたギターのけいちゃんがいるときからあった。オレはこの曲が結構好きだったのでこの曲をドクターダウナーで出したい、というのがバンドを継続させる原動力の一部だったような気がする。歌詞の内容は寝過ぎちゃった日からそのまま、また朝になってしまう一連の流れなんだけど、悪くない、って言うのは、本当に悪くないじゃん、と思っているというか、オレの願望である。良くない訳ではない、というより悪くない、って言い換えるだけで色々なんか変わった気分にはなれる。それと実際変わったのかどうかっていうのは別の話なんだけど。

「モーニングストレンジャーズ」6/7up

次の曲はこの曲ですね。これも左のギターはオレのアメリカンスタンダードテレキャスターで右はキタケン先輩の多分フェンダーカスタムショップの割と高いストラトです。曲の内容は朝まで酒を飲みまくって始発で帰るんだけど起きたら乗った駅の3駅ぐらい隣でしかも下りに乗っていたはずなのに上りに乗ってる、っていう状態の歌詞です。曲自体は王道のエイトビートのギターロックという感じですね。衝動と勢いだけで弾いたギターソロがなかなかエモーショナルな出来でとても好きです。狂った毎日は続くんだ、君とオレの日々を道連れにして、ってとこがこの曲の全てかなと思う。自分の毎日なんか色々ヤベエなーでも仕方ねえなやるしかねえし、と思ってる人たち全てに向けて歌ってます。

「1999」6/8up

青春感のあるパンクとギターロックの間ぐらいな感じの曲を作ろうと思ってそれっぽいコード弾いていたらできた。最近自分で作ってる曲は4度のコード始まり(キーがCならFから始まる)の曲が多かったのであえてメジャー1度コード一発で始まる曲にした。これも左のギターはオレのアメリカンスタンダードテレキャスターで右はキタケン先輩の高いストラトです。1999って言うのはオレがバンドを始めた年です。あの時、オレは高校三年生で世間はコンピューターの2000年問題などが話題になっていた。あの頃からもうかなり時間が経ってオレも周りも色々変わってしまった。毎日色々あるけど、オレたちの気持ちと関係なく朝になったらいつも通り街は始まるんだよな。そんな気持ちを3分以内にうまく収めたのがこの曲です。

「ウェザーニュース」6/9up

この曲はけいちゃんがいた頃も何回かやってますね。オレの手グセのコード進行やメロディをキャッチーなビートに乗せるという、まあ一曲ぐらいこんな曲が入っていても良いのではないですか?と思い前やっていたバージョンからアレンジを少し変え、歌詞も変わり今回、再登板となりました。歌詞はこれでもかというぐらいオレの日常です。こんなに言っていいのかというぐらい完全に今のオレの毎日なんだけど周りから特に止められたりしなかったので大丈夫だったぽいです。この曲も左はオレのテレキャスで右はキタケンさんのストラト。もちろん両方オレが弾いているんだけど左はギターボーカルのつもりで弾いていて、右は完全にギタリストのマインドで弾いている。その辺りも踏まえて聞いてみるとなんか面白いかもしれません。

「Kurage」6/10up

この曲は全然アレンジの違うオレがドラムを打ち込みギターとベースを弾いた原型の曲があります。そこのサビだけ生かしてこの曲にしました。サビのコードがDM7-C#7-F#m7-A7-Bm7-C#m7-F#m7-A7というギター弾ける人は是非弾いてみて欲しいんだけど非常にスカしたコード進行です。それを爆音オルタナギターロックみたいな感じでやったら面白いんじゃないかなと思い、この今のアレンジに着地した。歌詞も結構良くできたなと思ってる。水族館でクラゲを見るのがとても好きで、クラゲいいなー、って思ったところからこの歌詞できた。説教みたいな歌詞のバンドが最近多くて、それも嫌いではないけどそんなバンドばっかりじゃ疲れちゃうよ、漂ってるだけの奴がいたっていいじゃんね。っていう。そういう曲です。ちなみにギターは左はオレのテレキャスで右はキタケンさんのストラトでした。

「MAYONAKA」6/11up

この曲はけいちゃんがいた頃からずっとやっていたね。どアタマのオレのギターだけのコード弾き、F9-G9-F9-Am7ができた時、この曲はもう絶対かっこいい、もしカッコ良くなかったら演奏してる奴のせいだ絶対、と傲慢としか言いようがない気持ちになったのを覚えている。オレの中ではけいちゃんが抜けかけの時代の象徴的な曲かな、歌詞も含めて。この曲は一昨年録った曲をミックスし直していて再録はしていないのでギターの定位が他の曲と違う。この曲以外は基本的に左右のギター以外は入ってない。途中ギターソロとかはレベルを上げたり定位を真ん中にずらしてとかはしてるけど、ギターボーカルとギタリストがいるテイで左右二本のギターで全部やりくりしている。でもこの曲は左右で同じ事を弾いているギターが入っていて、真ん中はリードとかソロとかを弾くギターが入っております。本来ならばこの曲以外もその方法でギター入れた方がいいんだけどなんかやだなーって思ってやめちゃった。だから多分この曲が1番ギターサウンドが整ってる。じゃあなんで、他もそうしなかったのか、と思いますよね?もうオレはこのアルバムを録っている時点でライブは4人でやる事を決めていたのであった。

「冥土 September」6/12up

バカっぽいけどなんかエモい、でも遊びがある、みたいな曲を入れたくてこの曲作った。この曲はバンドのプリプロで録った時、確かけいちゃんもいた時かな?すげえ本数のギターが入っていたんだけど3人で録るに当たって、基本的には2人ギターがいれば弾きこなせるアレンジになりました。リズムはいわゆる4つ打ちなんだけどちゃんと裏拍を感じられるようなリズムにしたくてとても試行錯誤した。小石にスネアは右手で叩いて左手はひたすらゴーストノートみたいな感じでやってとか色々リズムは難易度高かった。ギターはやはり左はオレのテレキャスで右はキタケンさんのレスポールスタンダードです。いつもライブで使ってるやつではなくて家弾き用のやつぽい。キタケンさん自ら弦を張り替えてくれました。ギターソロもレスポールですね。レスポールの音をフル活用してる。歌詞に関してはほとんど意味あることは歌ってない。逗子という町の市役所の隣に神社があって、当時住んでいたオレの家のそばに茶色い猫がいて、それをオレがマイケルと呼んでいて、ウチのお父さんがワンカップ大関好きだった。ベロベロに酔った時、市役所の隣の神社でお祭りやっていてその神社から見たことない路地に抜けたら知らない酒屋さんの前でもう死んじゃってるウチのお父さんがワンカップ大関飲んでた、という夢を見た。というのがこの歌詞の元ネタです。なんかこの曲は何も考えず聞いて欲しい。

「Sad Song」6/13up

聞いての通りこの曲はビッグマフを使いたいが為に作った曲です。歌詞の内容は結構切ない感じなんだけどそんな毎日だって爆音で吹き飛ばせるんじゃないかな、吹き飛ばせないとしてもやるしかないよな、という気持ちでビッグマフのつまみを全部フルにしてそれを踏み、ギターを録音しました。この曲は確か左がオレのテレキャスで右はオレのストラトだったと思う。ケンさんのストラトでやってみたらなんかちょっと良い音になってしまい、こんなのマッドハニーじゃない、とか言ってオレのギターに変えたような気がする、違うかな?忘れた。奥田民生が好きなメロコア少年だったオレのロック目覚め時期に聴いていたのがニルヴァーナやペイヴメントやマッドハニーやダイナソーJr.でした。正直、オルタナ聴いてるオレ、人と違うぜ、みたいなこと思って聴いていたが、結果的に自分の中でちゃんと消化され養分になっているのだからその音楽を聴く理由なんてなんでもいいのかなと思う。そんなオレなりのオルタナティブへのリスペクトを込めた曲です。キーワードはゴミみたいなギターの音。

「グッバイ、ブライトシティー」6/14up

一曲前の突き抜けてる感じから一転して暗い感じ、このアルバムを象徴する曲です。オレが1人で弾き語りしているということを含めて。そうです、完全にオレ1人の弾き語りですね。スタジオオリーブにMacBook Airとインターフェースとマイクとアコギを持ち込んで自分で録音しました。歌は別で録ったけど。歌詞の内容はとても暗いです。全てに絶望している時に書いた。元々は最後まで救いのない歌詞だったんだけど、あとになって最後の1行だけ今の文章に変えた。何年後か分かんないけど、またなんか明るい場所で会えたら良いねえ。それまでオレは明るい所からは離れます。眩しいところは全てが明るみになってしまうからそれに耐えるのが結構つらい、とか言ってる場合じゃないんだけど今はそんな感じの心持ちです。後悔ばっかりしている全ての人にこのアルバムの曲たちを送ります。もちろんそれ以外の人にも。最後まで読んでくれてありがとう。

それとケンさん、ヤマさん、キヨシさん、後藤さん、スタジオと機材使わせて頂きありがとうございました。

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フラストレーションインマイマインドな日々を悶々とビール片手に過ごして気付いたらまた夜が明けているけど朝陽と夕焼けは意外と嫌いじゃない、そんな毎日の繰り返しを繰り返していく昭和世代のアイツが書いた詩は諸行無常の響きがあるっぽい。最後の曲聴いた後また再生ボタンおして聴こえてきた"そんな朝"は結構ほんとエモかった。てきとーっぽいくせに音楽センスがすげえカッコいいんだ、ただふてくされすぎてるからちょっと腹立つw いつもスーパーマンかキンブラのTシャツでロックかましてたアイツの姿をなんども見て刺激くらってたけど最近Live見てない、このCD聴いたら無性にアイツのLive見たくなってきた、マジで見たくなってきた!!!わー!!!

SEIKI (COCOBAT)

あえて言わせてもらえば、このアルバムは僕ら突然少年とドクターダウナーが出会ってから初めて出たアルバムでもあるので勝手に強い思い入れがあります。
横浜F.A.Dに猪股さんが僕らのライブを観に来てくれ初めて話した時、高校の頃に知って好きになり唄を聴きながら想像していた通りの人が目の前に居てそれが自分にとって嬉しかったし、それがさらにダウナーを好きになった理由でもあります。
だからどうしたって今聴くドクターダウナーはあの頃よりもっと現実味を帯びて伝わって来ます。

去年から深夜のアルバイトをするようになって帰りの朝の太陽がどうしようもない気持ちにさせる時「そんな朝」を聴いて家まで胸張って帰るのが日課です。
あの頃から今もドクターダウナーは格好良いです。

せんいちろう(突然少年)

身体が泳ぎを忘れないのと同じように、久しぶりに会ったのに、隙間の時間を感じない。
あの感覚は、なんと言うのでしょうか。
あの日のように、格好良いまま。

片岡健太(sumika)

10代のちんちくりんだった頃、関東ローカルシーンですれ違い続けた輩たちは未だにデカい音を鳴らし、こうやって時を経てまた違う場所で出会う。
続けていればこその胸が熱くなる瞬間だ。
ささくれ立った音とシリアスなメロディが突き刺さって来て僕は今とても痛いです。

玉屋2060%(Wienners/Vo,Gt)

ロマンチックだけどドライ、斜に構えたようでいて素直、ぶっきらぼうでいて優しい、痛快で繊細、うまく説明できるはずもない。だから音楽を作って歌ってるんだと思う。Dr.DOWNERを聞いた後でしかならない気持ちにいつだってDr.DOWNERはさせてくれる。

北畑欽也 (bacho)